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使用=価値

茶道の道具で、いちばん手入れが大変なもの、それは「灰」です。

ゴミをとって、水を入れ、上澄みが澄むまで灰汁(あく)を取り、新聞紙の上に少しずつ小さな山を作っておき、乾燥させ、篩(ふるい)にかけ、乳鉢で擂る(する)のです。

それを何度も繰り返していると、灰を上から落としても埃が出なくなるそうです。

家元では、何百年も同じ灰を使っているそうで、さすがにすばらしい灰のようです。しかし、それは家元だからそうできるのであって、一般の人はそんなに長い間灰を持てるわけではありません(ある方いわく、「その前に自分が灰になってしまうよね」)。

先生の友人で、灰つくりの達人がいらっしゃいます。

家元に近いお弟子さんから、ずいぶん前に、「その灰を譲ってくれないか」と、すごい金額を提示されたそうです。

しかし、それを断ったそうです。何しろ、その時でさえ、その灰は20年くらい手入れしたものだったそうで、お金には代えられないものだったようです。それから30年くらい経過しているので、その灰は50年くらい使われているようです。

珍しいお茶道具は、骨董が好きな方が、「所有する」ことで満足しているケースをTVなどで見かけますが、灰に関しては、それが当てはまらないようですね。

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