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現場と全体と現実と将来

現実に状況がどうなっているのか、長期的にどうしなければならないのか、ということが分かっていないと、判断を誤ることがあります。

小規模の兼業農家を支えているのは、専業農家です。兼業農家の田んぼを専業農家が委託されて耕作しているのです。専業農家は、委託料を受け取りますが、土地を借りているため、地代を支払わなくてはなりません。それはお金の場合もありますが、現物、つまり米で支払うことも多いのです。

ここ数年の資材価格の値上がりに反するように、米の価格は下落しています。兼業農家は高い資材を買って自分が労働し、値下がりし続ける米を生産するよりも、米を他人にタダ同然で作らせ、自分は別な職場で給料を得ているほうが楽なのです。

もし、専業農家の経営が成り立たなくなり、後継者もいなくなる、という事態になったとき、日本では何を主食にするのでしょうか?

麦は、これまでも、内外価格差を縮小するため、補助金が政府から支給されていましたが、それでも収支はトントンです。その補助金が今度は半額に縮小されるというのです。

ブラジルやロシアでは、将来の食糧不足を見越して、麦の輸出を停止しています。他の国では、バイオエタノールの原料として、麦が作られています。

将来、日本で麦を作る農家がなくなる、という事態になったとき、輸出に応じてくれる国があるでしょうか?

高校では、確かに、親が職場を失い、学生がアルバイトをして学費を捻出している家庭もあるようです。しかし、それは全体の何%になるのでしょうか?

高速料金を1,000円にすると、CO2が年間204万トン増加するそうです(運輸調査局)。その数字は2007年の日本の運輸機関の年間総排出量の0.82%、自家用車の年間総排出量の1.64%に相当するそうです。増加するという試算の中で、25%のCO2削減を、どこで捻出するのでしょうか?

子育てに関しても、我が家は共働きのため、子供の医療費は3割負担、児童手当をいただいたことはありません。しかし、働きながら子供を3人も育てていけるのは、親や叔母など、日中子供を親身になってみてくれる人がいるからです。お金があっても、保育所や幼稚園がいっぱいで入れない、ということは、多いはずです。

何が問題の本質なのか、それを見るには、現場の声をたくさん聞くこと、全体の中でどれだけ重要なことなのかを冷静に、客観的に判断すること、将来どうあるべきか、ということを、今の子供から40代の世代の目線に立って考えること、が重要ではないかと思うのですが、どうでしょうか?

そして、私たちは、国や政治がどう変わろうとも、びくともしない生活や経営を考えて実践するというような、しなやかさとしたたかさが必要なのではないでしょうか?

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