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炭点前

お茶のお点前の中の1つに、「炭点前」というものがあります。

炉や風炉の炭がまだ入っていない場合、または、火勢が小さくなってきた場合、炭をつぐのですが、そのつぎ方や炉・風炉の火の具合を見るのです。

炭のつぎ方は難しいので、お点前の間、先生が手助けをして下さることが多いのですが、ほとんど先生は素手で炭をつかみます(お点前では火箸を使います)。

ある日、先生が、

「○○先生のところに行ったら、先生が炭を触ったら、お弟子さんたちが、指を拭くのに懐紙を水で濡らして先生のところにもってきてたわよ。さすがねぇ。」

とおっしゃいました。

実質的にいちばん人生経験の浅い私が、その日以降、炭点前の時には、懐紙を濡らして先生にお渡しするようになりました。

しかし、それから数ヶ月経った日のことです。

お支度をする部屋で、先輩方と一緒に準備をしていましたら、先輩方は、濡らした懐紙やティッシュをラップに包んだものや、料理屋さんでいただく不織布のおしぼりを小さく切ったものを、帯にはさんできているではありませんか。

それはもちろん、炭点前のときに、先生にお渡しするためのものでした。

その場になったら、懐紙を濡らしてくればいいんだ、としか思っていなかった私は、先輩方の周到さに、心から脱帽しました。

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