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8月の原風景

8月の原風景というと、私は2つ思い当ります。

1つは、高校のとき、部活が終わって、駅から自転車で帰ったときのことです。

いつも通っている道が工事のために通れなくて、山のそばの道を、自転車で通りました。

山の斜面に生えている濃い緑の葉っぱに、水滴が伝っています。

水が、その傍を、小さな滝のように流れていきます。

高校生の自分の青さと、その情景が、重なり合っているようで、そのときの自分が今は少しうらやましく思えます。

そして、24歳のときにかかった大きな病気で、入院していた夏のこと。

ずっと、浮かんでいる雲を眺めていました。

従姉がくれた、沢木耕太郎さんの『深夜特急』。出版されたばかりのハードカバーの2巻までを、一気に読みました。

最後の、3巻はいつ出るのか、と心待ちにしていましたが、出版されたのは退院した後でした。

お見舞いに来てくれた家族や友人を見送るために、エレベーターの前に立っていたり、病院の入り口まで行って、姿が見えなくなるまでそこに佇んでいたりすると、やるせない切なさがこみあげてきて・・・

私の8月の原風景でした。

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